四季を通じ 安心して 一夜をクルマで過ごす お二人仕様
『造るならこのレイアウト。』と、これまで10年間連れ添って戴いた T1N と同じレイアウトとほぼ同じ装備がご要望です。
「せっかく造るなら、リチウムイオンバッテリーってどうなんでしょうか?」と持ちかけて戴いた事が、弊社にチャンスを頂けた事への感謝とともに、お勉強がスタートしました。
弊社として実績を持たなかったリチウムイオンバッテリーは、色々な検討と協議のうえ、ソーラー充電とAC100Vによる蓄電にして、ルームエアコン・電子レンジ等AC100V用機器専用の電源として装備する事にし、冷蔵庫や室内照明、FFヒーターなどの一般設備用の電源には、AGM(ジェルバッテリー)100Ah×2 を採用し、走行充電とAC100Vで蓄電するシステムに組み立てる事としました。
キャンピングカーになるための構造要件とお客様のご要望が、微妙に交差する中で、乗車定員を2名に割り切る事で、ずっと視界は広がり、不可能が可能になる事もたくさん発生して来ます。
こだわりも必要ですが、妥協と云うよりも割り切る事も大切なポイントであることをこちらのクルマでも実感します。
車室長・車室幅・車室高 のどの部分を妥協できるか?
このうちで妥協できるポイントを見つけ出す事が出来れば、車種はかなり絞られてくるはずです。
ハイエース スーパーロング は適度に長く広いのですが、一般日本人男性の場合、大方の人は室内で直立すると ”頭が天井につかえてしまう” のです。
少し背の高い方には、この窮屈感を何とかしたい思いに応えたクルマが、この『スーパーハイルーフ』なのです。
この空間をどのように使うかは、使う ”あなたの思い” で決まります。
あなたの個性を形に変えて、世界に一台の ”こだわり” を持った
あなただけのお車を造る事も出来ます。
ツインベッドタイプに見えますが、少し寝相が悪いと何とな~く落ちてしまいそうなので、写真右側中央のマット2枚を通路部分にハメ込み、室内幅いっぱいのベッドにします。
この空間をお二人でお使いいただきます。
左側スライドドアからの乗降時は、マットを持ち上げれば90度垂直に立ち上がる、弊社オリジナルの跳ね上げ金具を採用しています。
乗車定員2名のお二人仕様のダイニングスペースは、運転者席を回転させて、右側ベッドのフロント側マットをシート型に戻すことで出来上がります。
(右ベッド前部は弊社オリジナル金具、シート状態からベッドへ、ベッドからシートへを簡単操作で展開できます)
ダイニングスペース
食事や談話用のテーブルとシートです。ベッドと兼用スタイルで、弊社オリジナルのワンタッチスイングシート&ベッドの幅を狭めて設置しています。
運転席後部にテーブルを設置し、運転席を回転させれば、お二人テーブルを挟んで着座が出来ます。
乗降口と玄関 ①
乗降時には、マットは跳ね上げ、玄関を表現します。
奥床と手前の玄関は、キッチリ仕切られ、玄関ですから土足用シューズを置いたままでも出発OKです。
乗降口と玄関 ②
跳ね上がったマットを90度倒せば、ベッドは拡張されます。防虫ネット
開口部全体を覆うフライスクリーンは、スライドドアすぐ裏に装備して、縦長のガイドバーを前後にスライドさせる事で開閉できるようになっています。
ただし、丁寧に扱う事が原則です。
ギャレー&サニタリー部 ①
右側ベッドの後方には、静音の冷蔵庫とその上には電子レンジを装備、また、その後方には、固定型カセットトイレを設置して、冷蔵庫前側でカーテンを持って前後を仕切る事ができる様になっています。
ギャレー&サニタリー部 ②
左側ベッド後方には、流し台と調理台のカウンターが広がり、その下には大容量の引き出しとさらに下側に収納庫があります。
換気扇は天井にMAXファンを設け、調理台上部にレンジフードも装備しています。
ギャレー&サニタリー部 ③
バックドアから後方は見えません。鉄板ボディと言う事で、エアコン効果を考慮して窓を極力少なくした施工で仕上げています。
後方確認はバックカメラや、現在では、ドライブレコーダーなどでもフロントミラーモニターで常時後方確認できる物がございます。
ギャレー&サニタリー部 ④
バックドアを開くと右側にカセットトイレが装備され、その背中位置には薄型ですが、内部を3段に棚を設け、サニタリー用品などの収納庫となっています。
トイレのブラックタンクはバックドアを開いて専用ドアを開け、取り出します。
運転者席
フロントの運転者席は、統一感を持たせた後部ベッドと同色で仕上げてコーディネート。
ルームエアコン
スライドドア乗降口の上部に、ルームエアコン(AC100V)室内機が設置されています。
(画像は施工途中の物です)
設備バッテリー
電源には、青色AGM(右 100Ah×2)が冷蔵庫・照明機器・FFヒーター等の一般設備電源に、白色リチウムイオン(左 200Ah)を AC100V系ルームエアコン・電子レンジ等に振り分けて利用するシステムにしました。
バッテリー切替スイッチ
もしもの事を考慮して、時期に関係なく利用頻度の多いAGM側をフォローできる様、リチウムイオンバッテリーに切り替えて利用できる、電源切替スイッチも設けました。
後方に向いて右側ベッドの下は、大きな引出し収納庫が前後に並んで装備され、さらにその奥側(壁側)には、いつもは使わない必要な物を収納する場所として、マットを跳ね上げてから収納できるスペースを確保しています。
ユーザー様ご指定のレイアウトは、個性を感じずにはいられないパターン。
ゆったりと落ち着いた品の良さが伝わります。
周りに溶け込んだ佇まい・・・、ジッと見つめていても飽きの来ないスタイル。。。